デザインのプロの現場では、IllustratorやPhotoshopといったアドビのソフトを使うのが普通です。とても高性能なソフトですが、ネックはやはり価格です。
実はフリーであったりもう少し低価格のもので代用できるソフトは存在します。
もちろん趣味で使うのであればそれらを使っても何ら問題はありません。結構性能がいいものもありますしね。
ですがプロとしてデザインをする。もしくはデザイナーとして就職を考えるのであればアドビのソフトが唯一の選択肢になります。
この記事では、なぜアドビなのか理由を説明します。ま、みんなが使ってるからがほぼほぼ正解なんですけどね。
デザインに関わる人でなくてもIllustratorやPhotoshopというソフトの名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。
このIllustratorやPhotoshopというソフトはいずれもアドビ社のソフトで、プロのデザイナーであればぼぼ皆が使っているソフトです。
ただこれらのソフト、機能も高いですが値段も高いのがネックでひと昔前は海賊版が多く出回っていました。人気があるってことですね。
値段が高いのに皆が使う理由は、プロ用途として十分な機能を持っていることはもちろんですが、「皆が使っている」という事が実はとても重要なことなんです。
なぜかって?
理由は、「データ形式」にあります。
Illustratorで扱うデータ形式は「ai」、フォトショップで扱うデータ形式は「psd」という拡張子のデータです。
「ai」というのは「Adobe Illustrator」の略で、「psd」は「Photoshop Document」の略です。
どちらもソフト名を略した名前が使われていますので、ソフトに依存したデータ形式ということがわかると思います。
これらのデータ形式を扱えるデザインソフトはIllustrator、Photoshop以外にもあるのですが、けっこうバージョンによってシビアなんですこのデータ。
例えばIllustrator、今のバージョンはIllustrator2020というバージョンなんですけど一つ前のIllustratorCC2019とではデータの互換性がありません。
Illustrator2020で(保存バージョンを落とさず)保存したaiデータはIllustrator2019では開くことができないんです。
同じソフトでさえこの互換性のなさ、これが別のソフトになったらどうでしょう。例え開けたとしても本当に100%正確なデータとしてして開かれているのか不安になってしまいます。
確かにIllustratorやPhotoshopの代替ソフトを使うなら、ソフト独自のデータ形式を使うのが一番です。
他の形式に変換すれば何かしら変化が起きてしまったり、後々編集できなくなってしまったりするものです。
ではなぜaiやpsdにこだわるかというと、印刷会社が対応しているデータ形式だからということが一番大きな要因です。
グラフィックデザインは印刷をして出来上がるものがほとんどです。印刷は自社に工場を持っていない場合は印刷会社に委託します。
印刷会社によって対応しているデータ形式が異なるので、対応したデータに変換する必要があるのですが、aiやpsdであればほとんどの印刷会社が対応してくれます。
データ形式を変換すればいいじゃん。
確かにデータ形式を変換すれば対応してもらえますが、変換したら色が変わってしまったとか、オブジェクトが消えてしまったとか、無い話ではないです。
クライアントがいる案件であればクレームにもなりかねません。下手したら責任問題です。なるべくリスクは避けたいものです。
なぜ印刷会社がaiやpsdに対応しているのか、データ形式の難しいあれこれはありると思いますが、デザイナーがみんなaiやpsdを使っているというのもあるでしょう。
皆が使っている形式だから印刷会社も対応するし、印刷会社が対応するから使う人が増える。相乗効果ってやつですね。
さらに皆が使っているということは情報も充実しています。このブログでも発信していますが、IllustratorやPhotoshopのトラブル解決策はネットで調べればたいてい出てきます。
それでも分からなければ知恵袋やSNSなんかで助けを求めてみるといいでしょう。きっと有志が解決策を教えてくれますよ。
皆が使っているから。
結局はそこに落ち着くのですが、アドビのソフトを使ったほうがいい理由はそこです。プロの現場で働きたいのであれば結局覚えなくてはならないソフトです。
最初から慣れ親しんでおくのが一番効率的です。
それでもアドビのソフトは高いからと躊躇するのはわかります。確かに高いです。でもお得に買う方法もあるんです。
あなたが今学生ならば絶対アカデミック版(学割)を使うべきですし、そうでなくてもアカデミック版を使う方法があります。
興味があったらこちらの記事を読んでみてください。タイプ別にアドビソフトをお得に買う方法をまとめてあります。
コメント