今はネットで何でも調べられる時代ですが、独学するならやっぱり本がいいですよね。学習すべき内容が一冊にまとまっているので順番に進めていけるし、一冊終わったときに達成感を得られます。紙の本だと厚さがあるので達成感を感じやすいのも魅力です。
僕はデザイナー歴がそこそこあるので、グラフィックデザイナーの勉強をこれからはじめようとしている人や勉強をはじめたばかりの人から、よくこんな質問をされます。
- グラフィックデザイナーの勉強をしたいけど何から手を付けていいかわからない
- Illustrator、Photoshopを勉強したいけどおすすめの本はある?
- ソフトの勉強以外にも知っておいたほうがいいことってあるよね。何か読んでおいたほうがいい本ってあるのかな?
今回は、そんな疑問を持つ方にむけた記事です。
知識ゼロからグラフィクデザインを独学する場合、そもそも何を勉強すればいいのかわからないと思います。そこで、まず学ぶべきことを大まかにわけてみました。
- Illustratorの使い方
- Photoshopの使い方
- デザイン・レイアウトの考え方
IllustratorとPhotoshopはデザインをするためのソフト、技術面で身につけるべきものです。合わせてレイアウトなど思考面を学べば基礎は完璧です。
まずはここを目指しましょう。それぞれのカテゴリーでいろんな本がでています。
後ほど僕のおすすめ本を紹介しますが、途中で挫折しない本を選ぶことが大切です。こういう本って割といいお値段するのでなるべく内容がギッシリ詰まっている本を選びがちですが、最初からすべての機能を知る必要はありません。
それよりも内容が薄くても一冊通して身につけることで達成感が得られさらなる向上につながります。
まずは見やすくわかりやすいものを選びましょう。図や写真が多く使われていて、フルカラーの本がおすすめです。フルカラーってのが意外と重要で、色がついているだけでなぜか見やすさが変わります。なんででしょうね?
学ぶ順番に決まりはないが僕のおすすめはこの順番
学ぶべきものを3つに分けましたが、どの順番で学ぶのがいいでしょうか。
基本的にはどの順番でも問題ありません。興味があるものがあればそこから学んでいくほうが挫折しなくていいでしょう。
ただ、僕がおすすめする順番はあります。とくにこだわりがなければこの順番で学んでみてください。
- Illustratorの使い方
- Photoshopの使い方
- デザイン・レイアウトの考え方
理由は「流れ」です。まずグラフィックデザインで一番多く使うソフトがIllustratorです。このソフトが使えないと正直仕事になりません。
なのでまずはIllustratorを習得するといいでしょう。
次にPhotoshopです。WEBデザインだとメインのソフトとなりますが、グラフィックデザインで使うときは写真の補正などIllustratorの補佐として使う場合が多いです。
Illustratorを覚えた流れで覚えていくと覚えやすと思います。
最後はデザインの考え方です。IllustratorとPhotoshopの基礎を習得できれば簡単なデザインは作れます。
その先、よりかっこいいオシャレなデザインを作るには、デザインの考え方を学ぶのが近道です。デザインを作れるようになってから理論を学べば理解しやすいでしょう。
ではここからは、僕がおすすめする本をそれぞれのカテゴリー毎に紹介していきます。初心者向けの本を選んでいますので、参考にどうぞ。
まずはIllustratorを学ぶのにおすすめの本を紹介します。
“いちばんかんたんで、いちばんわかりやすい。”を謳い文句に、Illustratorに全く触れたことのない初心者向けに基本操作を解説している本です。
この本をおすすめする理由は、単に機能の説明をしているだけではなく、実際に手を動かしながら覚える実践形式の本だからです。最終目標を簡単なチラシ作成として、必要な操作を順番に覚えていくといった内容です。この本を最後まで実践すれば基本操作はひととおり理解できると思います。初心者には最適な本です。
この本は、ステップ毎に操作を覚えていくというより、機能やテクニックを個々に説明している本で、逆引きに使ったり、時間がある時にパラパラ眺めるのに向いている本です。
僕がおすすめする理由は、とにかく図版が多く、みやすくわかりやすいからです。大げさに言うと4コマ漫画で1つの機能を紹介しているといった感じです。みやすくて初心者にもとてもいいと思いますが、僕は2冊目の本としておすすめします。機能の逆引きや、時間があるときパラパラ見るといった使い方が合っているように思います。
つぎに、Photoshopを学ぶのにおすすの本です。
この本は、Illustratorのカテゴリーでおすすめした「Illustratorはじめての教科書」のPhotoshopバージョンです。同じシリーズなのでこの2冊で勉強すると学びやすいと思いこの本をおすすめしました。この本のゴールはポストカードを作ることに設定されています。ファイルを開くところからステップアップで進めていき、一冊を通してポストカードが作れるレベルにまで持っていける設計です。
仕事でグラフィックデザインをする場合、Photoshopだけでポストカードを作ることはまずないです。写真のサイズを変えたり、明るさや色味の調整、データ形式を印刷用に変換することが主な仕様目的になります。
なのでこの本に書かれていることだけで初心者には十分以上です。
この本はまた違ったアプローチの本です。初心者や初級者の方がよく思う、Photoshopの疑問に答える形の本です。ソフトの操作は別の本で学び、プラスアルファ知っておいたほうがいいこと、学んでいくうちに疑問に思うであろうことをこの本で勉強していくといいでしょう。
下のリンクより購入ページにいけます。購入ページでは数ページ中身が確認できますのでぜひご覧ください。
最後にデザインの知識を学ぶのにおすすめの本です。
この本は、初心者の方だけでなく、デザインに関わるすべての人におすすめします。まず表紙がとても印象的な本です。
一見不真面目のような、内容が薄いようなイメージがあるかもしれませんが、全くそんなことはありません。レイアウトの考え方、書体や文字組みの考え方、色使いの考え方など、デザインを構成する要素についてわかりやすく解説しています。写真や図版が多いのでイメージとして理解しやすいのも特徴です。
ソフトの操作を学んだらぜひ読んでみてください。そして、忘れた頃にまた読んでみてください。何度も読み返すことで新たな発見がある本だと思います。
以上が僕のおすすめの本です。
特におすすめの本は「なるほどデザイン」です。初心者の方はまず一度読み、ソフトの勉強をひと通り終えた段階で読むと、また違った見え方をすると思います。騙されたと思って、是非手にとってみてください。
ソフトの参考書については、ここで紹介したものの他にも沢山の本がでています。僕が今回おすすめした本のポイントは、実際に手を動かしながら覚えることです。僕は、仕事として実際に手を動かして身につけたものは、聞いたり読んだりして覚えたものより数倍深く身につくと思っています。なのでなるべく手を動かして覚えるものを選びました。ただし、これは僕に向いている方法です。人によっては実戦形式より、すべての機能が解説してある本のほうがいいという人もいるでしょう。
なのでできることなら本屋に足を運び、実際に手にとって見比べてみてください。本の大きさや厚み、中身がフルカラーか白黒かということもネット上ではわかりにくい部分ではあります。参考書関係は地味に高かったりしますので、後悔しないように自分に合ったものをみつけてくださいね。
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