広告会社に勤めるグラフィックデザイナーにとってひそかに憧れであるインハウスデザイナー。イメージだけだといい印象ばかり浮かんできそうですが、実際のところはどうなんでしょうか。
インハウスデザイナーとは
インハウスデザイナーとは、メーカーなどデザイン業務を主としない企業に属し、企業内のデザイン関連を受け持つデザイナーです。広告代理店などと違い、社外から仕事を請けることはほぼありません。自分の所属する会社のデザインですのでより深く理解してデザインすることができます。
憧れポイント
広告会社のデザイナーはこんなところに憧れています。
◎お金と時間の安定
社内にデザイナーを抱える企業は、ある程度大きい企業であると考えられます。広告会社
は給料が安い場合が多く、ボーナスがない会社も多いです。また、就業時間もその企業のものが適応されます。夜中まで働くのが当たり前な業界の常識に縛られません。概ね定時で帰宅できるのではないでしょうか。安定を求めるならインハウスデザイナーは魅力的ですね。
◎自社のデザインであること
扱う対象が自社製品であるのもメリットのひとつです。自社のものなので理解が深く、制作スケジュールも常識的にとってもらえます。反響がわかりやすいのもやりがいにつながります。
デメリット
こんな憧れのインハウスデザイナーですが、良いことだけではありません。広告会社のほうが勝っているところも当然あります。
まずひとつ目は、所属するデザイナーが極端に少ないこと。デザインが主な会社ではないので当然ではありますが、ひとりしかいない場合も多いです。自由にやれる反面、相談できる人がいないのは不安要素でもあります。
ふたつ目は、デザイナーとして成長しにくい環境であることです。広告会社だと案件ごとに対象や、テイスト、媒体も変わりますが、自社案件だけだとある程度決まってしまいます。場数を踏める分、広告会社のほうが成長できる環境だと考えられます。
みっつ目は、デザイナーに対する認識のずれです。広告会社ですとまわりにもデザイナーがいますし皆ある程度理解をもっています。
インハウスデザイナーの場合はまわりの人は皆デザインに詳しくない人たちです。デザイナーは何ができて何ができないのかわかりません。なので専門範囲外の仕事を頼まれる場合があります。
こんなひとはむいている
では、インハウスデザイナーにはどんなひとが向いているでしょうか。
・少人数で相談できない
・成長しずらい
・専門外の案件もふられる
以上のことから、ある程度場数を踏んでいて対応力のあるデザイナーが向いていると考えられます。デザイン事務所や広告会社で2〜3年以上経験がないとしんどいかもしれませんね。
こんなひとはむいていない
では、逆に向いてない人はどうでしょう。
・少人数で相談できない
・成長しずらい
・専門外の案件もふられる
から考えると、学校を卒業して間もない未経験者やオペレート業務を主にしていた方には荷が重いでしょう。特にまわりにデザイナーがいない状況だと、すべて自己流に頼るしかありません。この先、転職などで別の会社に移る機会があったときに今までの経験が通用しないことも考えられます。
会社によって環境は変わる
当たり前のことではありますが、会社によって事情が変わってきます。デザインに関して理解のある会社であれば経験の浅い方でも活躍できる環境にありますが、逆もまたしかり。
インハウスデザイナーは、求人案内を見ても広告会社に比べて仕事内容などがわかりずらい傾向にあります。転職を考えるなら、事前になるべく多くの情報が欲しいですよね。そこで便利なサービスが転職エージェントです。
転職エージェントは、企業の紹介から面接の手ほどきまで、転職に関する手厚いサポートをしてもらえるサービスです。転職希望者は無料で登録できますので、登録をしておいて損はありません。
コメント